ネーターの定理

 今回のテーマは「ネーターの定理」です。運動方程式積分してエネルギーや運動量などの保存則が得られることはよく知られています。どのような保存量と保存則が存在するかは、主にその力学系を規定する運動方程式の性質、特にその不変性と関連しています。しかし、その力学系についてラグランジュ関数 Lが存在するときには、系の力学的性質は Lによって決まるので、保存則は L不定性と深く関わっています。したがって、運動方程式を解かずとも Lの不変性から保存則を見出すことができます。その事実を一般に示したのがネーターの定理です。

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ハミルトン形式の力学

 今回のテーマは「ハミルトン形式」です。ラグランジュ形式でも、\xi^iを独立変数のように扱うと、ラグランジュ方程式は速度位相空間において、2N個の1回微分方程式となることがわかりました。しかし、力学理論を美しく表現し、見通し良くするためには、q^iに共役な一般化運動量p_iを独立変数にとるのがよいです。そこで、q^ip_iを独立変数として、力学を定式化したものがハミルトン形式です。

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両端を固定しない変分法

 今回のテーマは「拡張された変分法」についてです。前々回のハミルトンの原理では、運動方程式を導く際に、両端を固定した変分を行いましたが、両端を固定せずに動かす変分を考えることにします。そうすることで、ラグランジュ方程式以外の力学的情報が作用積分から得られます。

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ラグランジュ形式の力学

 今回のテーマは「ラグランジュ形式」です。解析力学の2つの形式のうち、ラグランジュ形式についての特徴を解説していきます。

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最小作用の原理:ハミルトンの原理

 今回のテーマは「最小作用の原理(principle of least action)」です。最小作用の原理とは、質点の運動経路に沿った作用積分が最小値(停留値)をとるというもので、この原理を用いて運動方程式を導くことができます。さらに、ハミルトンの原理はそれを完全な形式に定式化したものです。

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ホロノーム系と非ホロノーム系

 今回のテーマは、「拘束条件」についてです。拘束条件は、力学変数をx^i \left(i=1 \sim N\right)とすると、一般に微分形で与えられ、次のように表されます。


\omega_{\alpha} \equiv a_{\alpha i}\left( x,t \right)dx^i  + b_{\alpha}\left(x,t\right)dt=0,\ \left( \alpha=1\sim k \right) \tag{1}

 ここで、\alphaは拘束条件の番号を表す添え字で、kは拘束条件の数です。 a_{\alpha i}  b_{\alpha } x^iと時間tの関数で、 a_{\alpha i}\left( x,t \right)  a_{\alpha i}\left( x^1,x^2,\cdots,x^N,t \right) の略記です。

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